1㎡あたり65円という破格の安さ‼
屋上11,000㎡を月額74万7千円
東金町再開発で誕生した商業施設「マークイズ金町」が、9月3日に華やかにオープンしました。多くの区民が訪れ、街に新しいにぎわいを生み出していることは確かです。しかしその裏側で、区民にとって看過できない「屋上専用使用」の問題が存在しています。
この再開発ビルの屋上は、本来なら商業施設の床保有者(葛飾区も含む)の共用部分です。葛飾区も2期工事完成後には全体の10%を保有することになります。
ところがこの広大な屋上(約11,000㎡)が、月額わずか74万7千円(1㎡あたり65円/月、1坪あたり約215円)という破格の安さで、自動車教習所を経営する大地権者に専用使用されることになっています。
この金額は、都内の商業床や駐車場の賃料相場と比べても破格の設定。区民の常識から見ても「あり得ない安さ」です。
誰が得をし、誰が損をするのか
専用使用料は管理組合の収入となり、床面積割合に応じて配分されます。
区は全体の10%を所有する予定ですが、使用料があまりに安いため区に入る額はごくわずか。将来的に数億円単位の屋上防水や修繕費が発生すれば、区=区民が負担を強いられる構造です。さらにこの再開発には、現時点で230億円もの補助金(国や区の税金)が投入される予定です。にもかかわらず、屋上は破格で専用使用される上、専用利用のために設置されたスロープのコストまでも共用部分扱いとなり、区を含む全所有者が負担する仕組みです。
結果として、自動車教習所を経営する会社だけが“焼け太り”したと言わざるを得ません。
なぜこんな条件になったのか?
一応「鑑定評価」を行ったとはいいますが、依頼の仕方次第で金額はいくらでも変わります。
本来なら「市場相場」に基づき適正な額を設定すべきです。
それにもかかわらず、再開発組合の成否を左右する自動車教習所を経営する大地権者を納得させるため、区が“懐柔策”として破格の使用料を提案した可能性が否めません。
4年前の指摘が現実に‼
小林議員は4年前からこの問題を議会で指摘し、区と激しく応酬してきました。4年前の区議会レポートにも掲載済みです。そして当時、小林議員に圧力をかけてきたのは街づくり担当部長、のちにバルサアカデミー葛飾校の件で副区長を引責辞任した小林宣貴氏でした。
結果として、小林議員の予想は的中。
屋上が破格の料金で自動車教習所に専用使用されることになり、**「区民不利益の構造」**が今、現実化しているのです。
「マークイズ金町」のオープンは街の発展にとって大切な出来事です。
しかしその陰で、区民の財産が一部の地権者に破格で専用利用され、さらに税金まで投じられている。
再開発は誰のためか ― 区民の立場で問い直す必要があります。
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